LattepandaにDebian9.9をインストール
使用したLattepandaは「4G/64G」です。 「2G/32G」の場合、UEFIが32bitの場合があるそうです(「最近出荷されたものは64bitになっている」とフォーラムには記載されていました[1])。 その場合は、別途対応が必要になります。
Debian9.9のダウンロード
イメージの選択1
まずはDebianのサイトに行って、「ネットワークインストール」または「CD/USB ISOイメージ」をクリックする。(ネットワークが接続できる環境であれば前者、スタンドアロン?であれば後者を選択)
…って言っても、スタンドアロンでインストールしたこと無い…
(以降は「ネットワークインストール」を選択した前提で…)
イメージの選択2
LattepandaのCPUはAtom(intel系)なので次の画面では「小さなCDまたはUSBメモリ」の「amd64」をクリックしてISOファイルをダウンロードする。
(amdになっているのは気にしない…)
インストールメディアの準備
今回はインストールメディアにUSBメモリを使用しました。
- ISOファイルをUSBに展開する
適切な表現かどうかはおいといて…ISOファイルをUSBに展開する。
私の場合、WindowsPCでツールを使用した。ツールは「Rufus」を使用しました。
(手元にツールが無いので説明は割愛します…ググってください…すみません…) - Lattepandaに差し込む
USBポートが3つあるのはありがたい(他2つにはキーボードとマウスをつなぐ)
UEFIの設定の確認
イメージ取れてないので、いつか更新します(写真になりますが…)。
私の場合はブートデバイスの設定以外は問題ありませんでした…。
(LattepandaのドキュメントにBIOSのアップデートと載っていますが…やらなくても問題なさそうです…)
最低確認しなければならないのは…
「セキュアブートが無効になっていること(Debian9.9はセキュアブートに対応していない)」
「ファストブートが無効になっていること」
「ブートデバイスの順番をUSBメモリ→eMMCに変更する」の3つです。
電源の投入
Lattepandaのドキュメントにも記載されていますが、USB電源を接続後、「赤のランプが消えてから」電源ボタンを長押しします。
UEFIのメニューに入る
UEFIのメニューに入るには、パンダのロゴが出る前から「delキー」を連打してください。
すると以下のような画面が表示されます。
セキュアブートの無効化確認
左右の矢印キーを使用して、画面上部のタブから「Security」を選択します。
そこから上下の矢印キーを使用して「Secure Boot menu」を選択状態にして、Enterキーを押します。
すると、以下のような画面が表示されます。
この画面で「Secure Boot(画像見づらくてスミマセン…)」が「Disabled」になっていることを確認します
もしなっていない場合は、上下の矢印キーで「Secure Boot」まで移動してEnterキーを押し、「Disabled」を選択します。
ファストブートの無効化確認
左右の矢印キーを使用して、画面上部のタブから「Boot」を選択します。
「Fast Boot」の項目が「Disabled」になっていることを確認します。
もしなっていない場合は、上下の矢印キーで「Fast Boot」まで移動してEnterキーを押し、「Disabled」を選択します。
ブートデバイスの順番の変更
左右の矢印キーを使用して、画面上部のタブから「Boot」を選択します。
画面下部の「Boot Option Priorities」で、(サンプル画面には出ていませんが…)
「#1」をUSBデバイス、「#2」をeMMC(もしかしたら「Windows10」とか表示されているかもです)に変更します。
保存してメニューを終了する
メニューから「save and exit」を選択、または「PF4キー」を押し、「Yes/No」で「Yes」を選択
Debian9.9のインストール
LattepandaのUEFIメニューを抜けるとインストール画面が表示されます。
初期設定?
- インストール方法?の選択
「Graphical Install」か「Install」を選択します。
どちらも入力項目は同じです。ここでは「Install」を選択した場合を説明していきます
- 言語の選択
使用する言語を選択します。
このサイトを見ている人は、おそらく日本人なのでほとんどの人は「Japanese - 日本語」を選択します。
- 場所の選択
住んでいる場所を選択します。多分、時間の設定に関わる選択です。
- キーボードの設定
日本語キーボード(いわゆる109キーボード)を使用している人は、「日本語」を選択します。
それ以外の英語キーボード等を使用している人は、該当するキーボード?を選択してください。
ネットワークの設定
- ホスト名の設定
ホスト名(Windowsで言うところのコンピューター名)を入力します。
デフォルトで問題ない場合は、そのままエンターキーを押します。
- ドメイン名の設定
ドメイン名を入力します。外部に公開する人以外は、空白で問題ありません。
外部に公開する人は…取得したドメイン名を入れるのかな?
ユーザーとパスワードのセットアップ
- rootユーザーのパスワード設定
rootユーザーのパスワードを入力します。
画面にも書かれていますが、何も入力しないと、後で設定するユーザーに「sudo」権限が付与されます(正確には「sudo」ユーザグループに追加される)。
入力した場合は絶対に忘れないようにしましょう。
また、rootユーザーはすべての権限が付与されているユーザーです。安易なパスワードを設定して、不正にログインされないようにしましょう。 - rootユーザーのパスワード再入力
rootユーザーのパスワードを再入力します。
全画面で入力しなかったときは、ここでも入力せずにエンターキーを押します。
- 新しいユーザーのフルネーム設定
新しいユーザーの本名(フルネーム)を入力します。
ここで入力するフルネームは、ログイン画面で表示される文字列になります(ログインユーザーではありません。あくまでも表示だけです)。
フルネームと言っても真面目にフルネームを入力する必要はありません。
ニックネームなどでOKです。
- 新しいユーザーのアカウント名設定
あなたのアカウントのユーザー名を入力します。
いわゆるログインユーザー名です。
- 新しいユーザーのパスワード設定
新しいユーザーのパスワードを入力します。
ログインパスワードになります。
パスワードを忘れても、rootのパスワードを覚えていればどうにかなりますが…
rootのパスワードを設定しなかった場合は、このユーザーがrootと同等の権限を持つことになります。
rootのパスワードと同様に、忘れないように、また安易なパスワードを設定しなようにしましょう。
- 新しいユーザーのパスワード再入力
パスワードを再入力します。
ディスクのパーティショニング
- LVMや暗号化の設定
LVMや暗号化の選択をします。
よくわからない場合は「ディスク全体を使う」で良いかと思います。
場合によって「空き領域全体を使う」という選択肢が表示されます。
マルチブートを使用しない限りは「ディスク全体を使う」で問題ないかと思います。
LVMは複数のハードディスクにまたがってパーティションを作成できる機能…みたいです。
LattepandaのeMMC(いわゆる内臓ディスク)だけにインストールする場合は、「ディスク全体を使う」を選択することになります。
(やらなかったけど…これ、外付けHDDをつないでたらLVMで1つのパーティションにできたのかな?)
暗号化はその名のとおりです。
- ディスクの選択
パーティショニングするディスクを選択します。
下のイメージでは1つしか表示されていませんが、LattepandaにUSBメモリを刺してインストールしていると、eMMCとUSBメモリの2つが表示されます。
インストール先はeMMCです。
- パーティショニング機構の選択
パーティショニング機構を選択します。
よくわからない場合は「すべてのファイルを1つのパーティションに(初心者ユーザには推奨)」で良いかと思います。
- 確認1
「パーティショニングの終了とディスクへの変更の書き込み」を選択します。
- 確認2
書き込みするかの確認です。
問題なければ「はい」を選択します。
パッケージマネージャの設定
- DVDの検査の確認
ネットワークにつながる環境なら、「いいえ」で問題ないかと思います。
- アーカイブミラーの地域を選択
特にこだわりが無いなら「日本」で問題ないです。
基本的には、住んでいる地域と同じものを選びます。
- アーカイブミラーの選択
特にこだわりが無ければ「ftp.jp.debian.org」で問題ないです。
このアーカイブミラーは「Debian JP Project」が運営しているミラーサイトになります。
- プロキシの設定
プロキシ経由で外部(インターネット)にアクセスする場合は設定します。
一般的な家庭においては、ほぼ関係ないはずです。
(いや…Debianを設定しようとしている時点で、自前プロキシを立ててる可能性もあるか…)
よくあるのですが…ユーザーIDやパスワードに「@(アットマーク)」を使用している場合は「%40」にエスケープ(書き換えて)設定します。
popularlty-contest の設定
ソフトウェアの選択
- ソフトウェアの選択
「Debian デスクトップ環境」と「標準システムユーティリティ」にチェックを付けた状態で、その他は必要に応じてソフトウェアを選択します。
デスクトップは好みのものを…私は「GNOME」を選択しています。
外部接続する場合は、「sshサーバー」を忘れずに…。
ハードディスクへの GRUB ブートローダーのインストール
- GRUBブートローダーをインストールするか
複数のOSをインストールしている場合は注意してください。
ブートローダーをインストールしていない(コンピュータを起動したときに、OSの選択画面が表示されない)場合は、「はい」を選択します。
- GRUBブートローダーのインストール先の選択
GRUBをインストールするデバイスを選択します。
画面では出ていませんが、Lattepandaであれば、「eMMC」が表示されているかと思いますので、それを選択します。
インストールの完了
ログイン画面の表示(画面が真っ黒)
さて…以下のような正しくログイン画面が表示されたでしょうか?
上記の手順に従ってインストールすると、真っ黒な画面が表示されるかと思います(マウスを動かすとカーソルは見ることができます)。
慌てずに「ウインドウズキー+p」を押してみてください。
ログイン画面が表示されたかと思います。
何がおきているかというと、LattepandaにはHDMI以外にもう一つディスプレイを接続するところがあります。
そちらがプライマリディスプレイになっており、HDMIがサブディスプレイになってしまっています。
UEFIで設定を変えられるのですが…設定を変更しても変わってくれません(少なくとも私の環境では…)。
これが結構煩わしいので、私はGNOMEから「プライマリディスプレイを無効」にして、「ユーザーを自動ログイン」にしています。