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「OPEN IPv6 ダイナミック DNS for フレッツ・光ネクスト」の利用/ArchLinux

2019年7月22日 (月) 15:13時点におけるRin-scrooge (トーク | 投稿記録)による版 (→‎ルーターの設定)

「外部からSSH接続したい」でも「IPアドレスが半固定」しかも「IPv6プラス」ってなると、なかなかIPv6に対応したDDNS(ダイナミックドメインネームサーバー)が見つからないです。
今のところメジャーなのが「OPEN IPv6 ダイナミック DNS for フレッツ・光ネクスト」みたいなので、これを利用して外部から接続できるようにしてみたいと思います。

現在のIPv6アドレスの確認

外部に公開したいサーバーのIPv6アドレスを調べます。
googleで調べると「ifconfigで調べる」というのがたくさんヒットしますが、Debian9.9では「ifconfig」が非推奨になってしまったので、代わりに「ip」で調べます。(Raspbianは「ifconfig」で調べられます)

ip a

で、以下のような結果が得られるかと思います。

1: lo: <LOOPBACK,UP,LOWER_UP> mtu 65536 qdisc noqueue state UNKNOWN group default qlen 1
    link/loopback 00:00:00:00:00:00 brd 00:00:00:00:00:00
    inet 127.0.0.1/8 scope host lo
       valid_lft forever preferred_lft forever
    inet6 ::1/128 scope host 
       valid_lft forever preferred_lft forever
2: enxAABBCCDDEEFF: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP group default qlen 1000
    link/ether AA:BB:CC:DD:EE:FF brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    inet 192.168.1.2/24 brd 192.168.1.255 scope global enxAABBCCDDEEFF
       valid_lft forever preferred_lft forever
    inet6 HHHH:IIII:JJJJ:KKKK:LLLL:MMMM:NNNN:OOOO/64 scope global noprefixroute dynamic 
       valid_lft 86398sec preferred_lft 14398sec
    inet6 PPPP:QQQQ:RRRR:SSSS:TTTT:UUUU/64 scope link 
       valid_lft forever preferred_lft forever

「inet6」の「scope global」となっている「HHHH:IIII:JJJJ:KKKK:LLLL:MMMM:NNNN:OOOO」がグローバルIPv6アドレスとなります。
(セキュリティ的には危険ですが、試しにルーターの設定を「パススルーを許可する」にして、このアドレスにSSH接続してみると接続できるかと思います。もちろんアドレスが変わってしまえば接続できなくなりますが…)

「OPEN IPv6 ダイナミック DNS for フレッツ・光ネクスト」に登録

次に「OPEN IPv6 ダイナミック DNS for フレッツ・光ネクスト」に登録していきます。
まずは「OPEN IPv6 ダイナミック DNS for フレッツ・光ネクスト」にアクセスします。
すると、画面下部に以下のような項目があるかと思いますので、入力していきます。
Ddns-setting-001.png

  • ホスト名:任意のホスト名を入力します
  • 初期IPv6アドレス(オプション):前段で取得したIPv6アドレスを入力します
  • メールアドレス:ホストキー(後述します)紛失時に使用します。(登録しておいたほうが安全です)

入力し終わったら「作成」ボタンをクリックします。
「新しい DDNS ホスト 「example.i.open.ad.jp」 の作成が完了しました。」と表示されればOKです。
「OK」ボタンをクリックします。

すると以下の様な一覧が表示されます。(横長ではみ出てますwww)
Ddns-setting-002.png

  • ホスト名(FQDN):IPアドレスの代わりに使うホスト名になります
  • IPv6アドレス:上の画像では「::1」と表示されてしまっていますが、実際は現在のIPv6アドレスが表示されます
  • ホストキー情報:ホストキーと合わせて、更新用の「ホスト名」「アドレス」「URL」が表示されています
  • 登録メールアドレス:登録時に入力したメールアドレスが表示されています
  • クエリ回数~操作:省略

ちなみに、登録したWEBブラウザで「OPEN IPv6 ダイナミック DNS for フレッツ・光ネクスト」を開くと登録したホスト一覧が表示されるのですが、別のWEBブラウザで開くとホスト一覧が表示されません…。
そんなときは、「過去に作成した DDNS ホストをリストに追加」機能を利用して、表示させたい「ホストキー」を入力するとこで表示できるようになります。

また、その下の更新用「ホスト名」「アドレス」「URL」ですが、公開したいサーバーのIPv6アドレスが変わってしまったときに、公開したいサーバーから「ホスト名」「アドレス」にpingや「URL」にアクセスするとIPv6アドレスが最新の情報に更新されます。
(ルーターからやっちゃダメですよ…ルーターのIPv6アドレスに書き換わっちゃうので…私はしばらくルーターからやってましたwww)

登録は以上です。

systemdでIPv6の更新をする

systemdを使用して、一定間隔で「アドレス」にpingをするようにしてみます。
先ずは、公開したいサーバーにログインして、以下のコマンドを実行します。

sudo nano /etc/systemd/system/ddns-update.service

新しくファイルを作成しているので、中身はなにもないはずです。
ちなみに「/etc/systemd/system」ディレクトリは「systemd」で動かすサービスファイル置き場みたいです。
つまり今回は「ddns-update」サービスを作成していきます。

次にファイルの中身ですが、以下の様にします。

[Unit]
Description=ddns ipv6 update

[Service]
Type=simple
ExecStart=/bin/ping6 -c 1 [更新用IPv6アドレス]

[更新用IPv6アドレス]は先程の一覧の「更新用アドレス」に置き換えてください。
上記の一覧の例を反映すると…

[Unit]
Description=ddns ipv6 update

[Service]
Type=simple
ExecStart=/bin/ping -c 1 2409:11:c0e0:468:6b16:a7eb:503e:c23b

となります。

「-c 1」は1回実行という意味です。
「Description」は好きな内容に変更しても大丈夫です。

次にこれを一定間隔で起動するタイマーを作成します。
以下のコマンドを入力してください。

sudo nano /etc/systemd/system/ddns-update.timer

これも新規作成です。
内容は以下の様にします。

[Unit]
Description=ddns ipv6 update timer

[Timer]
OnCalendar=*-*-* *:00:00

[Install]
WantedBy=timers.target

内容的には「ddns-update.serviceを毎時0分0秒に起動する」と言って感じです。
「ddns-update.service」ファイルと同様に「Description」は好きな内容に変更しても大丈夫です。

準備ができたので、動かしてみます。
動かすときは以下のコマンドを実行します。

sudo systemctl start ddns-update.timer

エラーが出なければOKです。
エラーが出たときは内容を確認してください。
内容が合っているのにエラーになるときは…「nano」上で改行をし直してみてください。
(私は改行コードの違いでエラーが出ていることに気づくまで、結構時間がかかってしまいました)

正常に動いたなら、今度は起動時に動くようにします。
以下のコマンドで起動時に動くようになります。

sudo systemctl enable ddns-update.timer

ちなみに、止めたいときは…

sudo systemctl stop ddns-update.timer

起動時に動かないようにするには…

sudo systemctl disable ddns-update.timer

です。


ここで少し疑問に思う人がいるかも知れません…
「ddns-update.service」と「ddns-update.timer」と実行コマンドの「sudo systemctl start ddns-update」の3つを関連付ける設定をしていません。
実は単純な話で、ファイル名だけで関連付いています。
「ddns-update.service」と「ddns-update.timer」は「ddns-update」が同じになっています。
これで「*.service」ファイルと「*.timer」ファイルはセットだと認識しています。
また実行コマンドは「ddns-update.timer」と指定するだけで「*.service」ファイルを探しに行きます。

ルーターの設定

PiVPNによるOpenVPNのインストール#ルーターの設定」に書いているので、そちらを参照してください。
sshのデフォルトポートを開放したいなら22番ポートを開放してください(22番ポートを開放するのは危険だと思いますが…)

参考サイト